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近江今津の前川邸

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 今津郵便局の局長だった前川理平氏の住宅として郵便局と同時期に建てられました。

前川邸 1934(昭和9)年
滋賀県高島市今津町弘川
撮影 2006.7.22
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ヴォーリズ通りから北西にかなり歩きます。30分近くかかったような気がします。暑かった~。
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 ごらんのようにまったくの日本家屋。倉の後ろに隠れたように建っているので見過ごしてしまいそうです。しかしよく見るとヴォーリズ煙突。これがないとまったく周りの住宅と区別がつきません。最初に煙突を見つけたときは、思わず笑ってしまいました。
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 道路側には歴史を感じる古い倉があります。この向こうが前川邸です。
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 門の近くからこのように見えてきます。
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 東から見ると普通の切妻屋根の日本家屋。
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 もう一度北側から見た全景を。このようなヴォーリズの純日本家屋は近江八幡にもありますね。最初に見た印象では違和感がありましたが、今では好きな建物の一つになりました。

Pe's Poem 「朱夏の死」

 ジジジーッと
 激しい一声をあげて
 ベランダの固いコンクリート床に
近江今津の前川邸_c0094541_1357826.jpg 飛び込んでくる
 腹を上に向けて足をわずかに蠢かせ
 見ているうちに動かなくなる
 その形は討ち死にである
 頑固な形相だ
 七年も地中で暮らして
 鳴くために木の幹を這いのぼる
 地上に出てくるときすでに
 予感された死である
 鳴くことが生きること
 生の衝動のまま死に至る
 意味など初めから粉砕されている
 その姿や あっぱれと
 濡らした指からしたたる水を
 顔のあたりへ一滴たらしてやるのだが
 うれしくもない末期の水に違いない
 この夏ひとりの男が逝った
 「一期は夢ぞ ただ狂へ」
 と歌いながら
by gipsymania | 2006-09-29 13:37 | 建築


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