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京都の大丸ヴィラ

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 地下鉄烏丸丸太町の北西出口を出たところにあるチューダー・スタイルの洋館。大丸社主の下村正太郎邸として建設された傑作です。なお大丸シリーズはこれで完結です。

大丸ヴィラ (中道軒)
旧 下村正太郎邸 1932(昭和7)年
京都市登録有形文化財
京都市上京区烏丸丸太町
撮影 2006.6.24 &7.29
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 アングルは烏丸通りからしかないようですが、煉瓦塀が高いので全貌がよく分かりません。
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 ハーフティンバーのチューダー・スタイルは須磨の室谷邸に似ています。規模も同じくらいでしょうか。
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 ともあれ呆然と眺めるしかないわけで。下村氏はヨーロッパの建築に通じていて、ヴォーリズに英国の中世様式の採用を指示したそうです。
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 少し伸び上がって、カメラを上に構えると建物の下部が見えてきます。
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 前の写真とこれは南側です。
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 中央部分の下部です。
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 最も北側。素晴らしいです。
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 再び南側をアップで。
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 中央部分。
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 北側です。
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 煙突は何本かあるようですが、これは北側の棟にある煙突。
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 このような門で厳重にロックされております。大丸の迎賓館らしいのですが、大株主になったら中を見せてもらえるのでしょうか。
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 もう少し門からの写真を。
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 門の開口部から緑が。
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 煉瓦塀の意匠も凝ってます。
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 最後に私のブログに使っている大丸ヴィラに咲いていた薔薇をどうぞ。大丸ヴィラはデザインの美しさ、素晴らしさといい、規模の壮大さから室谷邸ともどもチューダー様式の傑作といえます。

Pe's Poem 「おだやかな雨」

  コンクリートの岸壁の上を
  犬が走り去る
   <あれは盲導犬だったかもしれない>
  追いかけなければ
  追いかけなければ
  と思うと
  夢から覚める
  五十メートルほど向こうで
京都の大丸ヴィラ_c0094541_1630127.jpg  振り向いた犬の目と出会う
  濡れた薄茶色の毛が体にはりついて
  水滴が震えているのが分かる
  五十メートル走なら十秒かかるだろうか
  九秒で走れたのはいつだったか
  年々ダッシュが悪くなっている
  走り出すなら今
  目を閉じて
  1234567・・・・・・・
  目を開くと
  消えた犬
  名も知らぬ町の
  海辺のタワーに上って
  過ぎてきた町の方を見る
  ビルの屋上の鉄塔が消えるところだ
  赤さびた残像が
  滲んで薄れてゆく
  さっきまで確かにざわめいていた
  人や車が濁色の帯になって
  音もなく
  ゆっくり流れてゆく
  肩から
  しっとりと
  重くなる
  半眼に開いた睫から
  水滴
  交差点に立っているのは
  あれは私
  走り去った犬の鎖を
  握りしめている
  長い夢の中で
  町を抜け出した犬
  ときおり止まっては
  身震いをする
  降りかかる微温い水滴が世界を濡らす
by gipsymania | 2006-10-08 22:40 | 建築


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