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ヴォーリズ関連の書籍紹介~ヴォーリズの西洋館

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 ヴォーリズ研究で著名な大阪芸術大学教授の山形政昭氏の著書。ヴォーリズの住宅建築を中心とした解説本です。現存する住宅を主体に書かれています。前半は個別の住宅に関する、構造的な特徴や持ち主のエピソード、後半はヴォーリズの建築家としての歩みをデータを使って解説されています。巻末には主な住宅を写真入りで短くコメントしたものがあり、現存の有無もわかるようになっていて便利です。現在も販売中なので、簡単に手に入るヴォーリズ専門書です。
 ただし、初版発行が既に5年前なので、現存としてある住宅の中には、今は現存しないものもありますので注意。

2002(平成14)年初版発行
著者 山形政昭
発行所 淡交社
定価 2000円+税
-:317ページ

内容(「BOOK」データベースより)
住宅は大きくなくてもよい!理想高く内容充実の快適生活。ヴォーリズのめざした心地よい洋和融合の住宅の魅力を探る。





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 巻末にある住宅作品のリスト。現存にはマークがしてあり、ヴォーリズファンにはありがたい。私が最初に買ったヴォーリズの本で、今も大いに参考にしています。なお写真は本文中に少しあるだけでモノクロです。
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by gipsymania | 2007-05-30 16:21

ヴォーリズ関連の書籍紹介~写真集 「日本人を越えたニホン人」ウィリアム・メレル・ヴォーリズ

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建物の写真がネタ切れになりましたので、しばらくヴォーリズが出てくる本の紹介をします。1回目は多分唯一の写真集から。




写真集 「日本人を越えたニホン人」ウィリアム・メレル・ヴォーリズ
1998(平成10)年初版発行
山田プランニング (編さん)
製作 財団法人 近江兄弟社、㈱クラブハリエ、(有)たねや
出版 びわ湖放送㈱
定価 3810円+税
-:127ページ





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写真はほとんど見ることが出来ない「大丸ヴィラ」の内部写真。
 ハードカバーの大型版。近江八幡の企業が主体となって製作したため、日本に赴任したときからのヴォーリズの生涯が簡潔ではあるがふんだんに使われた写真とともに上手に紹介されています。ヴォーリズの人となりを知るのに読みやすくまとまっていて最適。建物の写真も多いのですが、すべてモノクロなのが残念です。装丁がしっかりしているので、高級感のある本。
 絶版になっていますが、オークションなどでよく見かけます。値段が高く設定されていることが多いのですが、気長に待つと安く買えるチャンスがあるでしょう。
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by gipsymania | 2007-05-28 15:52 | その他

静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)

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 旧マッケンジー邸の第2弾です。前回少し紹介しましたが、備え付けの家具や棚を配置してスペースを確保したり、ドアの真鍮製ノブに特注品を使うなど、細かい気配りがあちこちにうかがえます。
 
一日東京の滞在を延ばしたので、静岡に移動しても、まだゆったり時間があります。私たちが訪ねたときは、一組の先客がありましたが、すぐに私たち夫婦だけになり、建物の案内をして頂いた管理人の方も「ご自由に見てください」。 ということでじっくり見せていただきました。
 
 マントルピースや台所のアメリカ製調理器具、水洗式のトイレ、地下室にボイラーを設置したスチーム暖房などの近代的な設備も当時のままに保存されています。今回は居間や客室以外にある夫人が活躍した台所や、浴室などを主体に紹介します。

 右は入り口でもらったパンフレットです。マッケンジー氏は天体観測が趣味だったそうで、夫妻とも塔屋から見る星空を好み、この屋敷にペガサス座の星「ホーマム」アラビア語のHomamの愛称をつけていました。上にあるのは「ホーマム」からマッケンジーが出した招待状。


旧マッケンジー邸 1940(昭和15)年/1987(昭和62)年改修
登録有形文化財
施工 : 竹中工務店
静岡市駿河区高松2852
撮影 : 2007.5.3








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 庭にある「ホーマム」の碑とパンフレットの台所の絵。
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 配膳室、パントリーです。このように作り付けの棚や収納箱を配置するのがヴォーリズのやり方です。
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 パントリーの奥に台所があります。
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 昭和15年といえば戦争の足跡がすぐそこに聞こえるころ。当時は日本ではほとんど見かけない電化製品。乾燥機?洗濯機と電気冷蔵庫です。形からしてアメリカからの輸入品というのが分かります。
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 台所にあった見かけないもの。珈琲を挽くのか、肉を挽くのでしょうか?アンメーターは古いものですが日本製です。c0094541_2238393.jpgc0094541_2239433.jpg 
























機械式タイマーは日本製。温湿計は輸入品のようです。
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 灯具は部屋ごとに違いました。すべて当時のままかどうかは確認できませんでしたが、凝ったデザインですね。c0094541_22451931.jpgc0094541_22483718.jpgc0094541_22453963.jpg





















 ドアノブもそれぞれ違った形。
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 塔屋の階段踊り場には備え付けの長椅子があります。
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 裁縫室にある藤椅子が気に入りましたが、当時のものかどうかは分かりません。
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 外套掛けは木製でこれも古そうです。
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 食堂の柱の上部。
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 窓の開閉金具は昔のまま。
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 2階には浴室が2つ。いずれもバストイレ形式で、米国人の注文によって設計された、今で言うホテル形式です。ヴォーリズの建物は洋館ですが、和風との折衷が多いので、このようなまったくの洋風は珍しいのではないでしょうか。
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 これから水周りを見ます。輸入品が多いと思いますがクオリティの高いものが使われています。c0094541_2312459.jpgc0094541_2314773.jpgc0094541_2322083.jpg











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 もう一つの浴室。二つの浴室ともこの時代に水洗トイレですから、さすが米国人の住宅です。
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 どの部屋にも暖房用のラジエーターがあります。地下にボイラー室があり、戦前でありながら暖房と給湯ができるといううらやましい住宅です。
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 浴槽はどちらもブルーの陶器製。c0094541_2311098.jpgc0094541_23112579.jpgc0094541_23114785.jpg









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 ついつい触りたくなるような優れものばかり。
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 別棟にマッケンジー愛用のキャデラックが保管されています。
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 一方、夫人の遺産である幼稚園が隣に。新しそうですがこれもスパニッシュ・スタイルです。
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 2階の夫妻の寝室から見た相模湾駿河湾です。
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 居心地のいい住宅だったに違いありません。私自身ゆったりとした晴れやかな気分になれた素晴らしい建物です。いい状態で保存し一般開放してくれている静岡市に感謝します。


Pe's Poem 「 季節」
  言葉の狂いの
  厚さあるいは薄さに
  膨張する意識の
  高まりを距離とすれば
  像をたどる通路(かよいじ)は時間か
  
  そんな旅程のc0094541_0115169.jpg
  時折は鮮明さに縁どられて
  言葉を産み落とすたび
  内臓が傷つく
  
  見るからに儚い者たちの
  背信の荊棘
  ばら あざみ からたち
  などの花弁の
  透きとおるような比喩の
  裏側の
  仄白い闇を手探りに
  拾い集めた無為の片(かけら)を
  言葉の形にすることで
  傷みがうすれる
  
  というのは嘘
  嘘の中心で渦巻く花弁の
  いつまでも届かぬ止血作用に
  ただ
  表面張力の極まりののち
  溢れるにまかせて
  身ごもりつづけている
  
  そしていま
  新しい泉の湧く
  柔らかな土地の
  名前をもたぬ草花たちの傍(かたわら)をたずね
  産み落としてきた言葉を
  静かに眠らせる季(とき)
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by gipsymania | 2007-05-21 00:14 | 建築

静岡市の旧マッケンジー邸 (その1)

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 なかなか訪問する機会のなかった旧マッケンジー邸。静岡はいつも新幹線で通過するだけでしたが、今回はゴールデンウィークのため、回数券などの割引切符が使えません。その代り福島から郡山・東京を経由して自宅の高槻まで途中下車可能な切符を買いました。東京に2泊して帰る予定でしたが、考えてみるとこれを逃すとまたチャンスがなくなります。急遽、東京にもう一泊して静岡で途中下車することにしました。ちなみに連休中は東京のホテルが安いです。意外に都会は穴場です。
 
 旧マッケンジー邸は静岡市駿河区高松の海岸沿いにある、貿易商社A.P.アーウィン商会日本支社店に勤務になったダンカン・J・マッケンジー夫妻の住宅として建設された白い壁が美しい洋館です。戦前に建てられた洋風住宅の中で、静岡県内に唯一現存する大変貴重な建物だそうです。

 マッケンジー氏は静岡特産のお茶の輸出に力を注ぎましたが昭和26年に他界しています。 この建物は、静岡市の名誉市民第1号であるエミリー・マーガレッタ・マッケンジー夫人が昭和47年まで住んでいたのもで、帰米に際し、静岡市に寄贈されました。昭和62年に改修工事が行われ、市教育委員会の施設として一般に無料開放するとともに、社会教育・芸術文化の振興の場として多くの人にご利用されています。木造2階建て、地下1階、塔屋付、洋瓦葺。


旧マッケンジー邸 1940(昭和15)年/1987(昭和62)年改修
登録有形文化財
施工 : 竹中工務店
静岡市駿河区高松2852
撮影 : 2007.5.3
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 マッケンジー邸の門。かなり広い庭を通って建物へ。今は海岸線との間に高架の高速道路が走っているので景観が悪くなっていますが、当時は駿河湾を一望する眺めのよい家だったそうです。
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 赤いスペイン瓦葺きの屋根、スタッコ仕上げの荒い白壁、アーチ型の窓。ヴォーリズ得意のスパニッシュ・スタイル住宅です。
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 印象的な張り出し部分は食堂です。
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 玄関を外から。
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 玄関を入ったところ。かなり広い空間です。
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 マッケンジー夫妻の肖像画がありました。マッケンジー夫妻が来日した当初はもっと山に近いところに住んでいて、近くに静岡英和女学院があったそうです(現存しません)。昭和元年竣工の静岡英和女学院校舎の設計をヴォーリズが担当した頃から、マッケンジー夫妻とヴォーリズの交流はあったと思われ、その関係で新居の設計をヴォーリズに依頼したのではないでしょうか。
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 玄関からホールへ。
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 最初の部屋は居間兼客間。
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 その隣は書斎です。
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 書斎の窓から裏庭を。
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 その隣は骨董室と呼ばれる部屋。
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 廊下。
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 1階の見所の一つはこの張り出し部。採光のいい食堂です。
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 もう一つ廊下。
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 2階からスペイン瓦の屋根を。
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 2階には客用の寝室が二間。その一つです。
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 この寝室からバルコニーに出ることが出来ます。駿河湾が一望できるバルコニーです。
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 もう一つの客用寝室。なぜかこの部屋からバルコニーには出れません。
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 裁縫室(Sewing Room)と呼ばれる部屋。昔はアイロン台などがあったのでしょう。
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 もう一つの見所。2階のホールから階段を見ています。塔屋が階段室になっていて縦長の2連アーチ窓が美しい。
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 2階の一番大きな部屋は夫妻の寝室です。
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 寝室からは駿河湾を見下ろす大きな窓があります。
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 食器庫という小さな部屋から外を。
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 棟屋を3階に上がると、そこは望楼。マッケンジー氏は天体観測が趣味だったそうで、ここから天体望遠鏡を覗いていたのでしょうか。4方に配置された3連アーチ窓が素晴らしい。
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 3階望楼から階段を見下ろしています。
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 このほか、スチーム暖房設備や、ドアの真鍮製ノブに特注品を使うなど、細かい気配りがあちこちにうかがえます。マントルピースや台所のアメリカ製調理器具、水洗式のトイレなどの近代的な設備も当時のままに保存されています。
 今回は時間をかけてゆっくり見ることができ、これらの設備の写真もかなりの枚数撮影しましたので、2回に分けて紹介します。次回はディテールを。
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by gipsymania | 2007-05-17 18:02 | 建築

入間市の日本基督教団武蔵豊岡教会

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 西武鉄道の池袋線で入間市駅から北に出て丘を下ると、国道16号に面して石川源一郎邸「西洋館」があります。そこから国道16号線に沿って、西に進むと国道から少し入り込んだところが武蔵豊岡教会。
 教会の門のそばにあった説明板「大正建造物の名残りを残す武蔵豊岡教会は、明治28年7月2日に創立され、礼拝堂は大正12年5月7日にヴォーリズの設計により竣工しました。半世紀以上経た今でも様式美は人々の目をひきつけます。」

日本基督教団武蔵豊岡教会
旧 豊岡メソジスト教会 1923(大正12)年
入間市景観50選指定
埼玉県入間市河原町8-6
撮影 : 2007.5.2





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 門の近くに教会建築の案内板。
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 緑色の尖塔が特徴です。
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 南が正面になります。
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 玄関ポーチを3方から。
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 礼拝堂南面には大き目のアーチ窓が整然と並んでいます。
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 北東から。
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 東面は大きな尖塔アーチ窓を挟んで2つの小さなアーチ窓。
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 東面中央の窓をアップで。
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 西に回ってみました。礼拝堂に小さな建物が隣接しています。
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 西の通用口。
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 礼拝堂の北東奥に牧師館と思われる小さな建物。これも古そうです。ヴォーリズの設計なのでしょうか。
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 駅から歩いて西洋館の東側にある国道16号線を跨ぐ陸橋の上からも教会が見えました。
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by gipsymania | 2007-05-14 10:45 | 建築

会津若松市の日本基督教団若松栄町教会

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福島県の会津若松市にはレトロな洋館が残っています。特に野口英世の出身地とあって、野口英世青春通りには多く見られました。この教会はシンボル的な建物で、野口英世が洗礼を受けたのがこの教会です。
 実はこの教会がヴォーリズの設計であるのは確認されていません。ヴォーリスではないかと伝えられているだけです。ただし少なくともゴシック式教会堂で、会堂部の外郭はラテン十字を描く形式は、ヴォーリスが設計した福島教会を手本としてものと考えられています。福島教会が1909年築で、この若松栄町教会が1911年築と相次いで福島に建てられたもので、福島教会が煉瓦造り、こちらが木造の違いはありますが、尖塔付きの角塔をもつデザインは共通しています。
 木造二階建て、塔屋部3階建ての登録有形文化財。なお、2001年に大規模な改修が行われました。

日本基督教団若松栄町教会 1911(明治44)年/2001(平成13)年改修
登録有形文化財
設計・施工 : 不明
福島県会津若松市西栄町8-36
撮影 : 2007.4.30







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 この日は月曜日。中は見れませんでしたが、教会の入り口にパンフレットが置いてありました。これで少し内部の様子と改修前の様子がわかります。
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 特徴は玄関部にせん塔付きの角塔が45度の角度でふった位置にあることです。
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 南側に会津女子高校がありその敷地から南面を。
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 少し北西へ移動。玄関部が45°の位置にあるのがわかります。
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 北面。
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 北面の尖塔アーチ窓が南の窓からの光で黄金色に。
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玄関正面とポーチです。
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 建物は壁のよこ板張りで、板が互いに少しずつ重なり合うように取り付けた木造下見板張りのゴシック式教会堂で、屋根はもともとスレート(石質薄板)仕上げだったが、雨もりが多く、現在はカラー鉄板にふき替えられています。
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by gipsymania | 2007-05-10 15:47 | 建築

日本基督教団福島新町教会

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 福島市新町にはもう一つヴォーリズが設計した福島新町教会があります。直線距離で約400メートルという近距離に2つのヴォーリズ設計の教会が存在する都市は全国でも珍しい。昭和幼稚園という園舎が隣接していて、これも同時期のヴォーリズ作品です。

日本基督教団福島新町教会
旧 福島基督教会 1928(昭和3)年/1994(平成6)年改修
昭和幼稚園 1929(昭和4)年
福島市新町8-6
撮影 : 2007.4.28 & 4.29
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 夕暮れの教会。福島教会と違い、スパニッシュ風。
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 西側が正面です。右に鐘塔、礼拝堂の窓はアーチ窓。
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 エントランスもアーチ型。
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 南から側面を見ています。更に右側に幼稚園があります。
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 東にある幼稚園。スパニッシュ・スタイルでここにもヴォーリズ煙突が見えます。
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 園舎には素晴らしい張り出し窓(ベイウィンドウ)がありました。ヴォーリズらしい意匠です。
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 教会南の通用門の灯具。
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 中に入ります。礼拝堂前の廊下です。
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 日曜の礼拝前の礼拝堂。プロテスタント系教会に共通するシンプルだが落ち着いた雰囲気です。
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 奥の聖壇。
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 これも古そうなオルガン。
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 階段。
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 幼稚園の遊戯室でしょうか。右側の窓がベイウィンドウです。
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 こじんまりしていますが、ヴォーリズらしさを強く感じる教会でした。
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by gipsymania | 2007-05-08 11:42 | 建築

日本基督教団福島教会

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 私のヴォーリズ建築を訪ねる旅も行き易い所は行き尽し、遠方を残すだけになり、なかなか訪問する機会がないようになりました。今回は一念発起、ゴールデンウィークの休みを利用して東北まで足を伸ばしました。
 
 福島市の住宅街に残る赤煉瓦の福島教会はヴォーリズが手がけた最初の宗教建築です。アメリカの教会堂を模しているそうで、その後に東北地方に建てられた一連の日本基督教会の雛形になった教会です。
 正方形平面の礼拝部の北に内陣,南に集会室が突出していて,集会室脇に鐘楼があります。木造の軸組と煉瓦造の壁体を混合した構造で,外観も変化に富んでいます。
 中は畳座敷を設けた和洋折衷で、宮城県から大工を招いて建てたとか。完成から百年近い歴史的建築物。これまでに屋根と内壁を計四回修理したそうです。煉瓦・木造平屋建て、一部2階、銅板葺。

 2011年3月11日の東北大地震で被害を受け、取り壊されてしまいました。貴重で素晴らしいヴォーリズ建築がまたひとつ消えてしまいました。(2011.4.1)


日本基督教団福島教会 1909(明治42)年
登録有形文化財
施工 : 斎藤信吉(棟梁)
福島県福島市宮下町1-6
撮影 : 2007.4.28 & 4.29
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 南面は大きな尖塔アーチ窓を挟んで二つの小さなアーチ窓。右に1本煙突が見えます。
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 シンボリックな鐘楼。ここには日露戦争の戦利品を潰した砲金から作られた「作新人」という鐘があり、この日も礼拝前にその音色を響かせていました。
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 北面は聖壇の裏側になります。こちらにも煙突が。
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 これは東側の煙突。
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 南面の尖塔アーチ窓。
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 同じく南面の小さなアーチ窓。
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 屋根の銅板が少し見えます。
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 エントランスポーチは西側にあります。ここから中へ。
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 玄関から入ったところ。
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 礼拝前の中の様子を少し。
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 ドアノブはヴォーリズ建築でよく見かけるクリスタルガラスでした。
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 もう少し素晴らしい礼拝堂を。
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 南側に2階に上る階段があります。
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 そして2階は畳敷きの和室です。
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 2階の和室の背面はあの南の尖塔アーチ窓の尖塔部分です。
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 2階から見た礼拝堂を。
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 福島市内に残った唯一の明治時代の煉瓦建築。この後も大切にしていきたい建物です。
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by gipsymania | 2007-05-05 16:35 | 建築