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青山学院本部

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 2年前に青山学院高等部 P.S.講堂を訪ねた時に撮影していたものです。「近代建築散歩 東京・横浜編」を見て、この建物が大正6年までヴォーリズ建築事務所のスタッフだったJ.H.ヴォーゲルが原案を提供したことがわかりましたので、このブログに取り上げます。

 ヴォーゲルは独立して上海に赴く以前の五年間は、近江八幡のヴォーリズ建築事務所に在籍し、中心的なメンバーとして活躍していた人物。代表作は活水女学校( 活水学院)本館(1926)、九州女学院(ルーテル学院高等学校)本館(1926)、本郷中央教会(1929)など独立後もヴォーリズ事務所と連携が続いていたと思われます。

 この建物は神学部校舎として建築され、神学部長だったA.D.ベリー先生の功績をたたえ、「ベリーホール」と呼ばれました。現在は本部棟として利用されています。ゴシック風の意匠で、正面中央は3階建て。正面左手側が平屋建ての礼拝堂になっており、左右対称の構成とするため右手部分も平屋建てになっています。鉄筋コンクリート造3階建て、地下1階。


青山学院本部
旧青山学院ベリーホール 1931(昭和6)年
設計 : J.H. ヴォーゲル(原案)+清水組
施工 : 清水組
東京都渋谷区渋谷4-4-25
撮影 : 2006.12.7
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Pe’s Poem 「この地上」c0094541_15522257.jpg

大きな川の畔に座って
夕陽を見ていた
それはゆっくりと
たとえば
わたしたちの
最後の1日のように
ためらいがちに落ちていった

長い時間が流れc0094541_15525097.jpg
川が流れ
わたしたちも
やはり流れていた

次第に見えなくなる
風景の中で
別れを告げるものたちの
気配だけが満ちて
ときおり
忘れ物を思い出すかのように
わたしたちは
それぞれの深みに降りた

明るみを残す
川面が揺れc0094541_1553635.jpg
魚や鳥や草や花や
眠りにつくものたちの
かすかな焦燥の匂いを運んで
風が渡る

形を失うことは
そんなに
恐いことではない 
地に伏し 溶けて
浸透してゆく
わたしの中のあなたも
あなたの中のわたしも
どこまでも
希薄になっていけるc0094541_15592271.jpg

そうやって
だれかれの区別なく
溶け合うことが
わたしたちの
終わり方であり
新しい始まりへの序奏

消えてゆく光の向こうから
一番星が現れ
やがて
悠久の夜の川を
星たちが流れる
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by gipsymania | 2008-12-22 16:00 | 建築

東洋英和女学院へ再び

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 久しぶりに鳥居坂を上りました。今回は別の建物を見るのが目的でしたが、少し遠回りになりますが、やはりこの道を通ることにしました。2年半前と姿は全く変わっていませんが、この日は晴天で、日当たりもよかったので、違ったイメージの写真が撮れたと思います。

 昭和初期に建てられたヴォーリズの校舎を、5年前に一粒社ヴォーリズ建築事務所がオリジナルのデザインを踏襲して建て替えたものです。ヴォーリズらしいスパニッシュ・ミッション・スタイルで玄関周りなどに華やかな装飾を施した作品です。鉄筋コンクリート造り、3/5階建て。1枚目の写真の手前は本部・大学院。向こうは中学部・高等部です。

東洋英和女学院
1932(昭和7)年/2003(平成15)年建替え
設計 : W.M.ヴォーリズ(ヴォーリズ建築事務所)
施工 : 田林工務店
建替設計 : 一粒社ヴォーリズ建築事務所
東京都港区六本木5-14
撮影 : 2008.10.13
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 まずは本部・大学院から。
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 庇に十字架が並ぶ玄関。
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 不思議な文様を配した玄関の両開き扉。
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 文様の隙間からホールを覗いています。
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 カンチレバーの庇を支える鉄材も凝ったデザイン。
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 中学部・高等部へ移動します。
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 本部・大学院より華やかな外観。
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 華やかな装飾が施されていますが、「ブラインドウィンドウ」になっている窓があります。これは建て替えた時にそうなったのでしょう。
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 中央3階にテラス付きの窓があります。
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 正面にあるアーチ型の玄関。
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 側面の通用門。
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 可愛い門衛舎も健在でした。
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 通りの反対側には幼稚園の煉瓦塀があります。


Pe’s Poem  「さがしもの」

どこに行ったのやらc0094541_10505547.jpg
あれっきり

いまさら
言えないよ
失くしたなんて
言えない
知らないなんて
言えない
忘れたなんて
言えない
言えないことばかりだから

どうやって探せばいいんだろう
訪ねて行く場所
なんかも ないc0094541_10512560.jpg
呼びかける名前
なんかも ない

壁ばかりの街で
夕暮れになると
ひとつだけ
ピンクに染まるところがあって
ちょっと気になるけれど

もうすぐ暗くなる
誰もいなくなる
バス亭も
公衆電話も
人たちも
影ばかり大きくなって
c0094541_1051471.jpg影ばかり増えて
誰もいない街

ビルというビルの中
窓という窓の中
ポケットというポケットの中で
激しく
ベルが鳴っている

呼んでいるのは
あなたですか
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by gipsymania | 2008-12-12 10:57 | 建築

横浜共立学園本校舎

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 行けそうで、行ってなかったヴォーリズ建築。過去に何回か山手町には足を運びましたが、女子校ということでなんとなく避けていたようです。今年は山手町のレトロ建築の見残しの探訪もかけて訪ねてみました。この日は土曜日。女子校の休日ですから、門も開いてないだろう、門から建物の正面だけでも見ることができたら・・・という軽い気持ちでした。ところが行ってみると予想外に多くの人が門を出入りしていました。幸運にも受験説明会が開かれていて、オープンキャンパスになっていたのです。

 横浜共立学園は中・高校一貫教育の女子校。明治4年に開校した日本で最も古いプロテスタントの女子教育機関です。

 建物は学園の創立60周年に建てられた、横長のハーフティンバー・スタイルの洋風木造学校建築ですが、正面玄関上部のバルコニーは和風の趣があります。中央にペディメント風の切り妻部分のある温かみのある校舎。横浜市指定文化財の木造3階建て、地下1階。

横浜共立学園本校舎 1931(昭和6)年
横浜市指定文化財
施工 : 宮内建築設計事務所
横浜市中区山手町212
撮影 : 2008.10.11
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 山手214番館の前の通りを進むと本館の側面と煙突が見えてきます。この面もハーフティンバー。
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 土曜日なのに門が開いていて、多くの人たちが校舎に入っていくのが見えました。予期せぬ幸運でした。
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 中央ペディメントと和風の肘木があるベランダ。
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 正面左にはベイウィンドウの出窓。
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 中央の玄関は閉まっていました。この周りだけはタイル貼り。
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 中廊下は見学の父兄と生徒たちで込み合っていました。
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 ヴォーリズらしい幅広で緩やかな階段。踊り場に生徒たちが気軽に腰掛けられるようなベンチがあるのもヴォーリズの得意技です。
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 2階にあるピアソン記念礼拝堂。屋根は素晴らしい木組みで支持されています。この礼拝堂だけはアーチ窓です。
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 ピアソン女史は創立メンバーの一人だそうですが、北海道・北見にあるピアソン記念館とつながりがあるのでしょうか?
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 再び1階に戻って、
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 向って右側にある平屋の建物へ。この建物は、戦後すぐに本館と意匠を似せて建てられたとか。
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 ここにはクラブの部室が並んでいました。
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by gipsymania | 2008-12-02 17:32