ヴォーリズ建築事務所で大丸心斎橋店(拡張計画)や京都の大丸ヴィラ、早稲田奉仕園スコットホール、大同生命ビル(現存せず、テラコッタのみ保存)などを担当し、立体芸術の天才といわれヴォーリズ氏の信頼が厚かった建築部員の佐藤久勝氏が自宅として設計したもの。現在はヴォーリズ展の実行委員長 前田典夫氏の自宅です。登録有形文化財に指定されたスパニッシュ・スタイルの木造2階建て。 前田邸 旧佐藤久勝邸 1931(昭和6)年 登録有形文化財 滋賀県近江八幡市土田町 撮影 : 2009.10.17 八芒星(オクタグラム)のカットグラスが入った小窓がある木製ドアから中へ。 佐藤久勝氏はこの住宅の竣工からわずか数週間、41歳という若さで急逝されたため、ほとんどここで過ごすことはありませんでした。その後、佐藤氏の親友で同じくヴォーリズ建築事務所の所員だった前田重次氏が引き継がれ、現在はその御子息の前田典夫さんが住んでおられます。前田さんご自身も、ヴォーリズの晩年に数年間ほど一緒に働かれたそうです。 この日は雨模様で外観の色合いがもう一つだったのが残念でした。しかし快く内部の写真撮影を許可していただいた、前田さんに心から感謝します。 Pe’s Poem 「立ち往生するヒトの内部」 暑い夏が過ぎると ヒトはたいてい自分の村に帰って行った 帰り道を忘れたりしないのでなく 帰り道はいつも背中にあり ある日それに気づく というものでもなく 暑い夏の終わりになると いつのまにか帰り道をたどっているのだった たまには立ち往生するヒトもいて ぞろぞろと村に帰るヒトを眺めながら 帰り道のたよりなさと 行く末のたよりなさを測っているのだった 村は消えてしまわないのだろうか 村に続く帰り道は消えてしまわないのだろうか 立ち往生するヒトは ひがな考えるのだが 帰るヒトの足どりは軽い 帰りながら帰る村があることを喜び 帰る村が美しい村であると確信し 道づれなどもできて またお会いしましょうそのうちに と手を振り そのうちに彼岸花も咲く 自分の村に帰って行った 秋から冬にかけて たくさんの便りが届いた ふしぎなことに どの便りにも消印がなかった 立ち往生するヒトは 踏み出す一歩のことを考えていた
by gipsymania
| 2009-12-04 15:33
| 建築
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