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関西学院 ランパス記念礼拝堂

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 学院創立70周年を記念して、創立者ランパスの名を冠した礼拝堂が建てられました。コンクリート造り、赤瓦葺きの平屋建て。ヴォーリズは上ヶ原キャンパス開設以降も、学院の拡張とともに様々な校舎群の設計に携わってきました。戦後も法学部本館や文学部、経済学部、商学部の各別館、大学本館などを設計しています。しかし1950年代の後半になるとヴォーリズ自身の高齢化のため一線から身を引くようになりました。この礼拝堂は関西学院におけるヴォーリズ建築事務所の最後の作品です。

関西学院 ランパス記念礼拝堂 1959(昭和34)年
兵庫県西宮市上ヶ原一番町1
撮影 2006.6.10 & 7.8
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南に面したエントランスのアップ。コリント様式の円柱が両側に立っています。神戸女学院のソールチャペルのエントランスに似ていますね。
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 外にはこんな鐘がありました。礼拝堂の窓は縦長で大きい。
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 ドアを開けて。
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 礼拝堂の中です。派手さはありませんが、明るい中にも荘厳な雰囲気を感じます。木組みを使った温かみのあるヴォーリズらしい設計です。
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 パイプオルガン。

Pe's Poem 「物語る日」関西学院 ランパス記念礼拝堂_c0094541_232401.jpg

  また 遅れてしまった
  いつだって遅れる
  始まらないままに終わる物語は
  もう いらないのに
  エンドマークだけが残る
  芽吹く春を待たずに
  未生の物語は
  確かに運ばれていった
  極北の国へ
  いくつもの物語が
  語られぬままに
  吹き寄せられる国では
  やさしい温もりが
  文字のない本を編んでいく
  果てしなく編み続けられる
  ふりつむように重ねられる
  ページには
  懐かしいわたしの物語があり
  懐かしいあなたの物語がある
  オーロラの下に小さな焚火が燃え
  おおぜいの人影が
  それを守って
  黙って 座っていて
  遅れてきた人影に
  さやさやと揺れて席を空ける
  そこに着いて
  やっと
  人間という人間は
  自分のための物語を
  語り始めるのだろう
by gipsymania | 2006-10-16 23:24 | 建築


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