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静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)

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 旧マッケンジー邸の第2弾です。前回少し紹介しましたが、備え付けの家具や棚を配置してスペースを確保したり、ドアの真鍮製ノブに特注品を使うなど、細かい気配りがあちこちにうかがえます。
 
一日東京の滞在を延ばしたので、静岡に移動しても、まだゆったり時間があります。私たちが訪ねたときは、一組の先客がありましたが、すぐに私たち夫婦だけになり、建物の案内をして頂いた管理人の方も「ご自由に見てください」。 ということでじっくり見せていただきました。
 
 マントルピースや台所のアメリカ製調理器具、水洗式のトイレ、地下室にボイラーを設置したスチーム暖房などの近代的な設備も当時のままに保存されています。今回は居間や客室以外にある夫人が活躍した台所や、浴室などを主体に紹介します。

 右は入り口でもらったパンフレットです。マッケンジー氏は天体観測が趣味だったそうで、夫妻とも塔屋から見る星空を好み、この屋敷にペガサス座の星「ホーマム」アラビア語のHomamの愛称をつけていました。上にあるのは「ホーマム」からマッケンジーが出した招待状。


旧マッケンジー邸 1940(昭和15)年/1987(昭和62)年改修
登録有形文化財
施工 : 竹中工務店
静岡市駿河区高松2852
撮影 : 2007.5.3








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 庭にある「ホーマム」の碑とパンフレットの台所の絵。
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 配膳室、パントリーです。このように作り付けの棚や収納箱を配置するのがヴォーリズのやり方です。
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 パントリーの奥に台所があります。
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 昭和15年といえば戦争の足跡がすぐそこに聞こえるころ。当時は日本ではほとんど見かけない電化製品。乾燥機?洗濯機と電気冷蔵庫です。形からしてアメリカからの輸入品というのが分かります。
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 台所にあった見かけないもの。珈琲を挽くのか、肉を挽くのでしょうか?アンメーターは古いものですが日本製です。静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2238393.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2239433.jpg 
























機械式タイマーは日本製。温湿計は輸入品のようです。
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 灯具は部屋ごとに違いました。すべて当時のままかどうかは確認できませんでしたが、凝ったデザインですね。静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_22451931.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_22483718.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_22453963.jpg





















 ドアノブもそれぞれ違った形。
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 塔屋の階段踊り場には備え付けの長椅子があります。
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 裁縫室にある藤椅子が気に入りましたが、当時のものかどうかは分かりません。
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 外套掛けは木製でこれも古そうです。
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 食堂の柱の上部。
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 窓の開閉金具は昔のまま。
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 2階には浴室が2つ。いずれもバストイレ形式で、米国人の注文によって設計された、今で言うホテル形式です。ヴォーリズの建物は洋館ですが、和風との折衷が多いので、このようなまったくの洋風は珍しいのではないでしょうか。
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 これから水周りを見ます。輸入品が多いと思いますがクオリティの高いものが使われています。静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2312459.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2314773.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2322083.jpg











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 もう一つの浴室。二つの浴室ともこの時代に水洗トイレですから、さすが米国人の住宅です。
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 どの部屋にも暖房用のラジエーターがあります。地下にボイラー室があり、戦前でありながら暖房と給湯ができるといううらやましい住宅です。
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 浴槽はどちらもブルーの陶器製。静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_2311098.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_23112579.jpg静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_23114785.jpg









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 ついつい触りたくなるような優れものばかり。
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 別棟にマッケンジー愛用のキャデラックが保管されています。
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 一方、夫人の遺産である幼稚園が隣に。新しそうですがこれもスパニッシュ・スタイルです。
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 2階の夫妻の寝室から見た相模湾駿河湾です。
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 居心地のいい住宅だったに違いありません。私自身ゆったりとした晴れやかな気分になれた素晴らしい建物です。いい状態で保存し一般開放してくれている静岡市に感謝します。


Pe's Poem 「 季節」
  言葉の狂いの
  厚さあるいは薄さに
  膨張する意識の
  高まりを距離とすれば
  像をたどる通路(かよいじ)は時間か
  
  そんな旅程の静岡市の旧マッケンジー邸 (その2)_c0094541_0115169.jpg
  時折は鮮明さに縁どられて
  言葉を産み落とすたび
  内臓が傷つく
  
  見るからに儚い者たちの
  背信の荊棘
  ばら あざみ からたち
  などの花弁の
  透きとおるような比喩の
  裏側の
  仄白い闇を手探りに
  拾い集めた無為の片(かけら)を
  言葉の形にすることで
  傷みがうすれる
  
  というのは嘘
  嘘の中心で渦巻く花弁の
  いつまでも届かぬ止血作用に
  ただ
  表面張力の極まりののち
  溢れるにまかせて
  身ごもりつづけている
  
  そしていま
  新しい泉の湧く
  柔らかな土地の
  名前をもたぬ草花たちの傍(かたわら)をたずね
  産み落としてきた言葉を
  静かに眠らせる季(とき)
by gipsymania | 2007-05-21 00:14 | 建築


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